毛が抜けない・抜け毛が少ない犬を飼いたいけどどの犬種がいいの?と悩んだことはありませんか?そこで今回は、抜け毛の少ない犬種を13種ご紹介します!抜け毛の少ない犬種の特徴は?シングルコートって?毛が抜けない犬は臭わないの?など犬の毛に関する基礎知識も学んでいきましょう。
抜け毛の少ない犬の特徴は?
抜け毛が少ない犬種と抜け毛が多い犬種では何が違うのでしょうか?
犬には2つの被毛の種類があります。
- シングルコート(一重毛)
皮膚の保護を担うオーバーコート(表面の被毛)のみが生えている。換毛期がないので毛が抜けにくい特徴がある。毛が抜けない分伸びるので定期的なブラッシングとトリミングが必要。 - ダブルコート(二重毛)
ダブルコートはオーバーコート(表面の被毛)に加え、体温調節のできるアンダーコート(下の被毛)が生えている。換毛期になるとアンダーコートがごっそり抜けるので、ブラッシングは欠かせない。
シングルコートの犬種は、被毛の通気性が良いため比較的臭わない傾向があります。またダブルコートの犬種が持つアンダーコートは保温効果があるので、ダブルコートの犬種は寒さに強い傾向があります。
ダブルコートの犬種は換毛期にブラッシングをするとごっそり毛が抜けます。シングルコートの犬種は換毛期がないのでごっそり抜けるということはなく、服にも毛はほとんど付きません。
シングルコートもダブルコートもお手入れは必要
シングルコートの犬種もダブルコートの犬種もそれぞれの被毛に合ったお手入れが必要です。
動物病院で様々な犬種をトリミングするプロのトリマーさんは、犬の被毛についてこのように話しています。
被毛の特徴に関係なく、どの犬種もお手入れは必要です。飼い主さんの好みにもよりますが、ワンちゃんのお手入れは定期的に行うことが理想的だと思います。
- トリミング・・・・1ヶ月〜2ヶ月に1回
- ブラッシング・・・毎日〜3日に1回
- シャンプー・・・・月に1〜2回(皮膚の状態による)
また、シングルコートの犬種だけが毛が抜けにくいわけではありません。被毛が抜けやすいか抜けにくいかは個々の被毛の特徴も関係します。
「お手入れが必要ではない」「毛が抜けにくい」という条件で犬を探すのではなく、「その犬種に必要な被毛のお手入れを継続して自分でもできるかどうか」をしっかり確かめた上で犬を飼いましょう。
毛が抜けにくい犬種13選
シングルコートの犬種のみならず、誰もが知る有名な犬から、日本には数頭しかいない珍しい犬種まで幅広く「抜け毛が少ない犬種」をご紹介します。
各犬種のブラッシングとトリミングの目安となる頻度もまとめましたので、是非参考にしてください。
毛が抜けにくい有名な犬種
プードル
英語表記 | Poodle |
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原産国 | フランス |
サイズ | 小型犬:トイプードル 中型犬:ミニチュアプードル ミディアムプードル 大型犬:スタンダードプードル |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日〜2日に1回 |
トリミング | 月に1回 |
プードルは犬種の中でも特に毛が抜けにくい犬種です。シングルコートで換毛期がないので、被毛がゴソッと抜けることがなく、ソファやカーペットにも毛が落ちにくいです。
プードルにはトイプードル、ミニチュアプードル、ミディアムプードル、スタンダードプードルの4種類のサイズがいます。どのサイズも毛が抜けにくいですが、サイズが大きいほどお手入れに時間がかかります。
毎日ブラッシングをすることで、被毛が清潔に保たれ、トリミング時にいろんなスタイルに挑戦することが出来ますよ!
ヨークシャーテリア
英語表記 | Yorkshire Terrier |
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原産国 | イギリス |
サイズ | 小型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日 |
トリミング | 月に1回 |
ヨークシャーテリアの被毛は「動く宝石」と言われるほど、美しい艶のある被毛です。シングルコートなので、毛が抜けくい特徴があります。
絹糸のような繊細な被毛を持っているので、毛玉になりやすい特徴があります。シャンプー時は被毛のキューティクルを傷めないよう気をつけましょう!
シュナウザー
英語表記 | Miniature Schnauzer |
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原産国 | ドイツ |
サイズ | 小型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日〜3日に1回 |
トリミング | 1〜2ヶ月に1回 |
シュナウザーは硬いワイヤー状のオーバーコートと柔らかいアンダーコートの両方をもつダブルコートですが、換毛期がほとんどない珍しい犬種です。
プードルと同じくオーバーコートが伸び続けるので、トリミングが必要になります。
シュナウザーはネズミを捕らえる狩猟犬ですので、被毛は硬いことが美しいとされています。狩猟のために※プラッキングをして毛を硬くする習慣がありました。
※プラッキング・・・新しい毛を育てるために、専用のプラッキングナイフを使って、古い毛を抜いて間引いていくお手入れ方法の一つ。テリア系の犬種に主に使われる手法。
マルチーズ
英語表記 | Maltese |
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原産国 | 中央地中海沿岸地域 |
サイズ | 小型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日 |
トリミング | 月に1回 |
純白の真っ白な長い被毛に覆われているマルチーズは、シングルコートの犬種です。換毛期がないので、毛が抜けにくいです。
光沢がかった真っ白の被毛はとても美しく、あえて全身の毛を長く伸ばす「フルコートスタイル」にする人も少なくありません。
マルチーズも絹糸のような繊細な毛質をもっているので、毛玉をつくらないために毎日のブラッシングは欠かせません。シャンプー時はゴシゴシ洗わないことが大事です!
ビションフリーゼ
英語表記 | Bichon Frise |
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原産国 | フランス/ベルギー |
サイズ | 小型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日 |
トリミング | 月に1回 |
アフロのようなパウダーパフカットのイメージが強いビションフリーゼは、ダブルコートの犬種です。原産国が寒い地域ではないため、換毛期になっても生え変わりが少ないことから抜け毛も少ない傾向にあります。
トイプードルと同じく、被毛の密度が濃く、巻毛の特徴があります。
アフガンハウンド
英語表記 | Afghan Hound |
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原産国 | アフガニスタン |
サイズ | 大型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日 |
トリミング | 月に1回 |
あらゆる犬種の中で最も歴史が古いとされている犬種がアフガンハウンドです。旧約聖書に出てくる「ノアの方舟」に乗った犬はアフガンハウンドと言われています。
シングルコートの犬種で、ヨークシャーテリアやマルチーズと同じく絹糸のような繊細な被毛を持っています。特にフルコートスタイルの場合は、毛玉ができやすいのでブラッシングは必須です!
毛が抜けにくい珍しい犬種10選
ポーチュギーズウォータードッグ
英語表記 | Portuguese water dog |
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原産国 | ポルトガル |
サイズ | 大型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 3日に1回 |
トリミング | 月に1回 |
ポーチュギーズウォータードッグは水中の網や魚を回収したり、船を見張ったりして漁師のお手伝いをしていたポルトガル原産の犬種です。シングルコートで抜けにくい毛質をしていますが、巻毛で毛玉ができやすいので定期的なブラッシングが必要です。
アーフェンピンシャー
英語表記 | Affen Pinscher |
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原産国 | ドイツ |
サイズ | 小型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 3日に1回 |
トリミング | 1〜2ヶ月に1回 |
日本ではあまり馴染みのないアーフェンピンシャーはもともとドイツの家庭犬でした。ダブルコートの犬種ですが、換毛期の周期が長いため抜け毛の頻度が少ない特徴があります。
アメリカではスター・ウォーズのチューバッカに似ていると注目を浴びています。
ブリュッセルグリフォンの毛質に似ていて、被毛は硬く、艶があります。
ベドリントン・テリア
英語表記 | Bedlington Terrier |
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原産国 | イギリス |
サイズ | 小型犬(やや大きめ) |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 3日に1回 |
トリミング | 2ヶ月に1回 |
ベドリントンはイギリスの北西部にある地名から取られた名前です。柔らかい毛とごわごわした毛が混ざっていて、ダブルコートですが落ちにくい毛質をしています。
テリア種はプラッキングをすることが主流ですが、ベドリントンテリアは基本的にハサミやバリカンでスタイルを仕上げることが多いです。
ケリーブルーテリア
英語表記 | Kerry Blue Terrier |
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原産国 | アイルランド |
サイズ | 中型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 3日に1回 |
トリミング | 2ヶ月に1回 |
ブルーグレーの毛色を持つケリーブルーテリアは、子犬時は黒色の被毛をしています。大人になるにつれ綺麗なブルーの毛色になります。ベドリントンテリアとは同じテリア系でも、ブルーケリーテリアはシングルコートの犬種です。
ボロニーズ
英語表記 | Bolognese |
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原産国 | イタリア |
サイズ | 小型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日 |
トリミング | 1〜2ヶ月に1回 |
ボロニーズは真っ白でふさふさとしたシャギーコート(むく毛)を持っている、シングルコートの犬種です。イタリア国内で飼育されていることが多く、日本ではあまり見かける機会がない犬種です。
トイプードルやビションフリーゼよりも更に柔らかく繊細な被毛を持っています!定期的に被毛をケアしてあげればフワフワになるかと思います。
コトン・ド・テュレアール
英語表記 | Coton De Tulear |
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原産国 | マダガスカル |
サイズ | 小型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日 |
トリミング | 1〜2ヶ月に1回 |
コトン・ド・テュレアールはボロニーズと同じくシングルコートで、ふさふさとした綿毛のようなシャギーコートの毛質を持っています。皮膚に近い毛の根元から優しくブラッシングしてあげることで綺麗な被毛を保ちます。
アイリッシュ・ウォーター・スパニエル
英語表記 | Irish Water Spaniel |
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原産国 | アイルランド |
サイズ | 中型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日〜2日に1回 |
トリミング | 2ヶ月に1回 |
スパニエルの系統の中で一番歴史が古く、今では頭数が減りましたが昔は猟犬として活躍していた犬種です。水辺で活躍していたため、被毛は脂を含む強い巻毛で耐水性があります。
【おまけ】毛がないヘアレス犬種3選
日本で見かける機会はほとんどありませんが、そもそも毛が生えていない犬種も存在します。犬アレルギーを持っている方は毛がないヘアレス犬種を扱っているブリーダーを探すのもいいかもしれません。
チャイニーズクレステッドドッグ
英語表記 | Chinese Crested Dog |
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原産国 | 中国 |
サイズ | 小型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 毎日 (パウダーパフタイプのみ) |
トリミング | 1〜2ヶ月に1回 (パウダーパフタイプのみ) |
こちらの犬種は被毛が抜けにくいのではなく、元々体の毛が生えていないヘアレスタイプの犬種。チワワの先祖犬ともいわれています。
また、チャイニーズクレステッドドッグにはヘアレス以外にも全身が毛に覆われているパウダーパフタイプもいます。
ペルービアン・ヘアレス・ドッグ
英語表記 | Peruvian Hairless Dog |
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原産国 | ペルー |
サイズ | 小型犬〜大型犬 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 週に1回 |
トリミング | 必要なし |
歴史が古く、インカ帝国時代には「神の使い」として崇められ大切にされてきたペルービアン・ヘアレス・ドッグ。毛がほとんどないので、日焼け対策は必須となります。
ショロイツクインツレ
英語表記 | Xoloitzcuintle |
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原産国 | メキシコ |
サイズ | 中型 |
抜け毛の少なさ | |
ブラッシング | 週に1回 |
トリミング | 必要なし |
ペルービアンヘアレスドッグと同じく歴史が古いショロイツクインツレも、毛がないヘアレス犬種です。地の神であるショロットルの使いであったことから、この名前がつけられたと言われています。
※この記事はAKC(アメリカンケネルクラブ)の「Hypoallergenic Dogs(低アレルギー性の犬)」の記事を参考に書いています。アレルギー性の低い犬種は抜け毛が少なく、フケの発生も少ない傾向があります。
毛が抜けない犬種を飼う際のQ&A
毛が抜けない犬種はいません。シングルコートの犬種でも毛が全く抜けない犬種はいません。
元々毛がほとんどないヘアレス犬種も、頭頂部やしっぽ、足先の毛が多少抜けることはあります。
毛が抜けない犬種は、毛が抜けない分どんどん毛が伸びて長くなります。
長いまま被毛を放置してしまうと、毛玉や毛の絡まりが出来て汚れが溜まり、被毛の衛生状態が悪くなります。
毛が抜けない犬種はその犬種に合った被毛のお手入れをする必要があります。
犬アレルギーを発症する原因物質は被毛だけではなく、犬の唾液にもあります。毛が抜けない犬種でも犬アレルギーを発症してしまう人がいます。
病院で犬アレルギーについてしっかり相談した上で、飼育できるかどうかを判断しましょう。
飼う場合は定期的に身の回りをお掃除して、アレルギーをできるだけ発症させないための対策が必要となります。
犬は生き物なので、契約後のクーリングオフができません。買いたい犬種についてしっかりと調べた上で、本当に今後一生涯飼えるかどうかよく考えてから飼うようにしましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「飼いやすい」と思う基準は人それぞれですが、「お手入れが面倒くさいから」という理由で毛が抜けにくい犬種を飼うと後々大変になります。
まったくお手入れのいらないワンちゃんはいないということを覚えておきましょう。
被毛のお手入れは皮膚のお手入れに繋がります。ワンちゃんの健康的な被毛のためにお手入れは欠かさず行いましょう!