動物医療の発達により、トイプードルだけでなく、犬全体の寿命は伸びてきています。今回はトイプードルの寿命やギネス記録だけでなく、長生きの4つの秘訣などもご紹介します。どのようなことに注意し、何を気にかければ愛犬の長生きに繋がるのか、またトイプードルの寿命を縮めてしまう要因はあるのか?などをわかりやすく解説しますので、どうぞ最後までご覧ください。
トイプードルの平均寿命とギネス世界記録
トイプードルの平均寿命は15歳と言われており、小型犬の中でも長生きな犬種といえるでしょう。近年ではペットフードの品質も向上し、動物医療も発展してきていることから、犬が長生きになったと言われています。

2021年現在、未だに塗り替えられていない犬の年齢のギネス記録ではオーストラリアン・キャトル・ドッグの「ブルーイ(Bluey)」ちゃんが有名です。
ブルーイちゃんはオーストラリアのビクトリア州で約20年の間、牧羊犬として人間のお手伝いをしてくれています。ブルーイちゃんの年齢はなんと29歳5日だったそうです。
トイプードルのギネス世界年齢はアメリカのシェイマスちゃん、年齢は20歳298日とされています。さらに、ギネスには認定されていないものの24歳(もしかしたら26歳)まで生きたチチちゃんというトイプードルもいます。ちなみに、チチちゃんは日本の長寿犬として有名なぷーすけちゃんとライバルだったそうです。(参照: ニューヨーク・タイムズ)
トイプードルたちも生活を良好に送り、健康状態の維持に努めれば……ひょっとするとギネス記録に載るくらいの長生き犬になるかもしれません。
他の犬種とトイプードルの寿命を比較
犬全体の平均寿命が10歳から15歳と言われているのに対して、トイプードルの平均寿命は13歳から17歳と全体の平均よりも長めとなっています。犬の寿命は基本的には、小型犬よりも大型犬のほうが寿命が短いと言われています。
- 小型犬の平均寿命は約13~15歳
- 中型犬の平均寿命は約10~14歳
- 大型犬の平均寿命は約9~13歳
20歳まで生きることができたら、トイプードルとしてかなり長生きといえるでしょう。下記の表は人間に換算したトイプードルの年齢表です。ぜひ参考にしてみてください。1歳を迎える愛犬の年齢は、私たち人間の年齢に換算すると17歳です。なんと高校生くらいの年齢なのですね!
犬の年齢早見表【小型犬】
犬の年齢 | 人間に換算 | ライフステージ |
---|---|---|
1か月 | 1歳 | 子犬期 |
2か月 | 3歳 | |
3か月 | 5歳 | |
6か月 | 9歳 | |
9か月 | 13歳 | |
1年 | 17歳 | 成犬期 |
1年半 | 20歳 | |
2年 | 24歳 | |
3年 | 28歳 | |
4年 | 32歳 | |
5年 | 36歳 | |
6年 | 40歳 | |
7年 | 44歳 | |
8年 | 48歳 | |
9年 | 52歳 | |
10年 | 56歳 | シニア期 |
11年 | 60歳 | |
12年 | 64歳 | |
13年 | 68歳 | |
14年 | 72歳 | |
15年 | 76歳 | |
16年 | 80歳 | |
17年 | 84歳 | |
18年 | 88歳 | |
19年 | 92歳 | |
20年 | 96歳 |
トイプードルの寿命を伸ばす秘訣
私たち人間が毎日食事を摂っているのと同じように、トイプードルにとって「毎日の食事」はとても大切なものです。バランスの良い食事や愛犬に合った食事を選ぶことは、健康な体を保つために必要不可欠なことと言えるでしょう。
成長に合わせた食事生活
最近ですと、トイプードル専用のフードや犬の年齢に合ったフードが多数あります。ペットショップへ行けば迷ってしまうくらい、たくさんのフードが陳列されています。
- 子犬期は成長が著しい大事な時期なので、栄養価が高く、タンパク質の多いフードを食べさせる
- 成犬期は活動量に合わせ、健康的な体作りを目指した食事を出す
- シニア期は体の衰えがあるので、筋肉を健康的に保つフードを選択する
ざっくりではありますが、このように成長時期に合わせてフードを選択しましょう。健康的な体型維持は長生きにつながります。
またトイプードル専用のフードにはトイプードルの特徴に合わせた材料が使われているので、気になる方は代表的なこちら二つのフードを試してみてください。
トイプードルのフードの適正量についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ合わせてご覧ください!

トイプードルの餌の量は?ご飯の正しい食べ方とよくある間違い
続きを見る適切な運動量と楽しい遊び時間
運動は長生きするには必要不可欠ですよね。
日々何気なく行っている散歩も、実はこのような効果があります。
- 飼い主とのコミュニケーション
- 足の筋肉の強化
- 血液の循環をよくする
- 太陽光を浴びて骨を丈夫にする
- 精神的に安心する
散歩や遊びは健康的にはもちろんですが、飼い主さんとの充実した時間を過ごすことで精神面にもいい影響を与えます。健康のために若い頃からしっかり運動・遊びの時間を十分に設けましょう。
健康でストレスのない生活環境
トイプードルの健康は身体的要因ばかりではありません。人間と同様、生活環境によって精神的なストレスもかかる可能性があります。
人トイプードルにストレスをかけないために、わたし達に出来ることをいくつかピックアップしてみました。参考にしてみてください。

- 犬が(抱っこなどを)嫌がる時は執拗に構わない
- 十分な運動をさせる
- リラックスできる時間または場所をつくる
- 犬の近くでタバコを吸わない、匂いのきつい香水を撒きすぎない
- 犬の行動範囲(ゲージや普段犬のいる部屋など)を清潔に保つ
- 過度のシャンプーやケア(一日に何十回もブラッシングをする等)は控える
- 大音量で音楽を流さない
- 睡眠を妨げる行為は慎む
などが挙げられます。
定期的な健康診断で病気の早期発見
特に高齢のトイプードルの場合、長生きに直結するものはやはり病気の早期発見と早期治療ですよね。動物は病気を隠す傾向にあるため、飼い主が病気を発見したときには手遅れなんてことが少なくありません。
病気の早期発見のためには日頃からワンちゃんの身体状態を知る必要があります。それができるのが健康診断です。
人間は健康診断が年1度ありますよね。ワンちゃんにとっての一年は約7年なので、年に1回の健康診断でもワンちゃんにとっては7年に1回となります。重みが人間とは全く違いますよね。
ですので、年に1回でも十分ですが、年に2回でも決して多くはありません。
「定期的に健康診断に行っていれば早く気付いてあげられたのに...」このようなことが起こらないよう、動物病院で健康診断を受診することを強くオススメします。
動物病院によってはワンちゃんの状態や確認したい項目によって健康診断のコースを選ぶことができ、10,000円前後から手軽に受診できますので、ぜひ一度動物病院を調べてみてください。
間違ったトイプードルの寿命の知識
タイニーとティーカップ サイズは寿命が違う?
「タイニーサイズとティーカップサイズは小さくて体が弱いから寿命は短い」と言われることがあります。
しかし、ティーカップサイズやタイニーサイズだからといって平均寿命には一切影響はありません。
寿命には生活環境や体質、健康状態が影響するので、サイズは全く関係がありません。
幼少期の健康管理は今後の成長に影響します。これからお迎えを考えている方は健康管理がしっかりされている優良なトイプードル専門のブリーダーでお迎えすることをおすすめします!
メスとオスでは平均寿命が違う?

でもさすがにメスとオスでは平均寿命に差があるんじゃないの?人間は女性の方が長いって言うし…

ブリーダー
実は性別も寿命の長さには関係ないんだ!それぞれ個体差があるから、一概には言えないよ。
実は性別も寿命の長さには関係ないんです。その子その子によって違う体質があり、違う生活環境があるので、寿命もそれぞれ違います。
高齢犬になったら気をつけたいこと
トイプードルのような小型犬は10歳から高齢犬(シニア犬)となります。シニア犬になってからも、寿命を少しでも伸ばすためにできることはあります。
- 食事
「プードル中・高齢犬用フード」などの筋肉の維持や必要な栄養素の摂取を目的としたシニア用フードに切り替えます。
量は成犬時よりも少なくするのが一般的ですが、ワンちゃんの様子をみて合わせてあげましょう。 - 散歩
階段が多かったり、急勾配な坂ではなく、緩やかな歩きやすい散歩道に変えましょう。
また疲れやすいので、ワンちゃんの様子を見ながら休み休み散歩をすることを忘れず。 - 生活環境
なるべく移動距離が短く、段差が少ないところを主な生活拠点にしてあげることで、高齢のワンちゃんは楽になります。一人でゆっくりできる居場所を作ってあげることも大事ですね。 - 健康診断
定期的な健康診断の頻度を増やしましょう。
シニア期は体調に変化が出やすく、異常があってもワンちゃんは体が鈍ってアピールしづらくなっています。頻度を増やすことで、ワンちゃんの健康管理がよりしやすくなります。
体が衰え始め、生活の様々な面で変化が出てきます。その変化に飼い主さんが対応してあげられると、高齢になったワンちゃんでもストレスのない快適な生活を送ることができます。
まとめ
いかがでしたか?大好きな愛犬と一生共に人生を歩みたい!そう思う方が大半だと思いますが、人間も同様、生物には寿命があります。
記事をご覧いただいた方はお気づきになられたかもしれませんが、「長生きする」と言うことは「心身ともに健康でいる」と言うことなんです。
ワンちゃんとできるだけ長く一緒にいたい、と言う方はまずは、ワンちゃんの健康を一緒に支えてあげましょう。それがやがて大切なワンちゃんとのコミュニケーションの時間となります。その良い時間を共有することが1番の「長生きの秘訣」なのではないでしょうか。